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ビジネスモバイル最前線(1)
本格普及期に入ったWindows Mobile
法人ユースの拡大を背景に来期3倍の出荷を見込む

[2007/03/12]

Microsoft 梅田成二部長
モバイル&エンデッドデバイス本部の梅田成二部長
 マイクロソフトは、3月7日、Windows Mobileプレスセミナーを開催、モバイルデバイスプラットフォームとしての普及状況とユーザー層の変化、法人需要の取り込みに向けた新たな施策などについて発表を行った。
 05年、ウィルコムの「W-ZERO3」の爆発的なヒットをきっかけに立ち上がったWindows Mobile市場だが、昨年を起点に3年間で毎年3倍の増加を見込む。マイクロソフトが、こうした強気の市場成長予測をおこなっているのは、Windows Mobile端末の採用キャリアの拡大や、ビジネス向けソリューションの充実を前提に、法人ユーザーが本格的な採用へと動き始めていることが背景となっている。

55カ国126キャリアで採用
モバイルインフォメーションワーカーへの普及期に突入

 Windows Mobileは、2002年の欧州オレンジでの採用を皮切りに、ここ5年あまりで世界55カ国、126キャリアで採用され、搭載機種は140機種以上と急速な広がりをみせている。国内におけるWindows Mobileの市場形成に大きく貢献したのが、05年12月に発売されたウィルコムの「W-ZERO3」の爆発的なヒットだ。発売半年間で15万台を売り切り、ケータイとパソコンの中間領域に新しい市場が存在することを示した。この成功を見て、06年には、NTTドコモの「hTcZ」とソフトバンクモバイルの「X01HT」が相次いで発売され、07年には、新規参入キャリアのeモバイルの「EM-ONE」が追随、採用キャリアは現在4社に拡大、合計6機種が市場に投入されている。マイクロソフトでは、Windows携帯電話の市場は、昨年から3ヵ年で3倍ずつ拡大するものとしており、今年も機種が10機種程度まで増えていくと見込んでおり、Windows Mobileが本格的な普及期に入ったとしている。


Windows Mobile市場の立ち上げを担ったウィルコムの「W-ZERO3」

 また、市場への浸透により、Windows Mobileのユーザー層にも変化が現れているという。
 同社のモバイル&エンデッドデバイス本部の梅田成二部長は、セミナーの報告で「当初は、“アーリーアダプター”と呼ばれるITリテラシーの高い先進的な個人ユーザー中心だったものが、“モバイルインフォメーションワーカー”とされる自費で購入、仕事に活用するビジネスマンの層に拡大してきている」と指摘。この状況は、国内企業でのパソコン導入が本格化した10数年前の状況によく似ているという。
 当時は、ITリテラシーの高いユーザーが個人的にパソコンを職場に持ちこみ、次第に企業でのパソコンの購入がはじまり、台数が増加し、LANが構築されていった。「現在、Windowsケータイは、まさにパソコンの本格導入期と同じ状況にあり、今後、企業のニーズが高まる」(梅田部長)ものとみられている。
 こうした企業ユースの拡大を促進するには、デバイスの選択肢を広げる必要があり、マイクロソフトでは、「年内に10機種程度まで選択肢を広げる」(梅田部長)としている。

ビジネスソリューションへの取り組みが加速
 Windows Mobileを法人で導入するメリットには、大きくわけて3つある。
 まず最初にあげられるが、Exchange serverをはじめグループウエアなどの社内システムとシームレスに連携でき、モバイル環境においてもノートパソコンと同等の情報共有が行えることである。Exchange serverを導入している企業では、そのまま社内システムと連携できるので、iモードなどを活用したソリューションに比べ容易に導入が可能だ。
 二つ目のメリットは、オープンプラットフォームであるということ。ハンディターミナルなどの場合には、専用環境での開発が必要になるが、Windows Mobileの場合には、Visual Studio2005により、アプリケーション開発が容易に行え、インストールもActiveSyncで簡単に行えるので業務用アプリケーションの開発費用や時間の大幅な削減につなげることができる。
 そして、三つ目のメリットとしては、社内で活用しているWindowsに近いインターフェイスで操作ができ、主要なMicrosoft Office製品が利用できることがあげられる。ユーザー教育などにかける時間と経費を省くことができることは大きな魅力だ。
 こうしたメリットに加え、通信速度の向上やウィルコムの「W-ZERO3」が先鞭をつけた音声定額制の導入など、Windows Mobileを生かす環境も整っていることから、企業の注目も急速に高まっている。
 同社のモバイル&エンデッドデバイス本部・石川大路エグゼクティブプロダクトマネージャーは、「法人市場への浸透は、時間がかかるとみていたが、Windows Mobileの場合は、ここにきて企業の反応が早く、案件が飛躍的に伸びている。今年末から来年にかけて、企業でのWindows Mobileの本格導入が期待できる」と語っている。そのため、マイクロソフトでも法人向けのマーケティング施策の強化を打ち出しており、従来から進めているモバイル活用入門キット(Windows Mobile導入の解説冊子)の提供や評価機貸し出しプログラム、モバイル提案サービス(Windows Mobile導入のための無料コンサルティング)に施策に加え、法人向けWebサイトの強化を図り、導入事例やソリューション紹介などのコンテンツをタイムリーに提供していくとしている。

モバイル&エンデッドデバイス本部・石川大路エグゼクティブプロダクトマネージャー
モバイル&エンデッドデバイス本部・石川大路エグゼクティブプロダクトマネージャー
法人向けソリューションを一堂に紹介する初のイベントも開催
 一方、ウィルコムをはじめ、Windows Mobile採用キャリアを中心にビジネス向けのソリューションへの取り組みも活発化していきている。プリンタやプロジェクタ、バーコードリーダなどの機器のほか、SFAやCRM、ウィルス対策、暗号化通信などのソフトウェアも続々と登場し、パートナー企業を含めてソリューションの提供体制の整備が急速に進められているのだ。
 Windows Mobile市場の立ち上がりをリードしたウィルコムは、法人需要の本格的な立ち上がりを見越して、法人事業者向けのプライベートショー「WILLCOM FORUM & EXPO 2007」を4月に開催する。Windows Mobileの法人向けソリューションを一堂に紹介する初のイベントとなる。
 本格的な普及期を向かえ、ビジネス向けソリューションも充実してきたことから、企業におけるWindows Mobileの導入の勢いが加速する可能性が高まっている。


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Willcom公式サイト
ウィルコム公式サイト




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